2009/09/07

「勧進帳」あれこれ

今月の歌舞伎座は、なんとなくチケットをとりそびれたまま、になっている。
土曜日に、とある三味線音楽の演奏会を聞きに行った後、思い立って歌舞伎座へ。
「勧進帳」を幕見することに。

「勧進帳」といえば、昨年4月?の仁左衛門さんの弁慶、今年2月の吉右衛門さんの弁慶、ともに大変すばらしかった。

吉右衛門さんは、熱いハートを理性でくるんだような、弁慶さんだった。幕外の飛び六法もシンプルだけど力強さにあふれていて、まさに「頼りがいのある男」の象徴であった。
囃子も傳左衛門さん以下、揃っていたし、四天王は、染五郎・松緑・菊之助・段四郎という豪華版、そして富樫は菊五郎さん、という超豪華な「勧進帳」を堪能できた。
(序幕が、三津五郎さまの「蘭平」だったので、3回も見てしまった・・・汗)

仁左衛門さんの「勧進帳」は、”江戸前”の弁慶さんとはちょっと違って、ある意味「クサ」かったけれど、とてもドラマティックな「勧進帳」だった。弁慶っていう人は、こういう人だったんだろうなぁ~、という説得力にあふれていた。
富樫が、勘三郎さんで、実はあまり期待していなかったのだけれど、この富樫がまた、よかった。
勘三郎さんの、かなり抑えた富樫が、弁慶をより引き立てていた、という感じ。
こちらもまた、囃子は傳左衛門さん以下の田中社中の皆さんが、気迫あふれる演奏で、芝居を盛り上げていた。

あと、「勧進帳」といえば、やはり團十郎さんは外せない。
とにかく、花道に出てきた時のあの存在感は、誰にもまねできないものがある。
身体が弁慶になっているんだなぁ、團十郎さんの場合は。
できれば、歌舞伎座建替え前に、もう一度、拝見したいものだが・・・。


「歌舞伎名作撰 勧進帳」










團十郎さんといえば、パリオペラ座でも「勧進帳」をなさっている。


 市川團十郎・市川海老蔵 パリ・オペラ座公演 勧進帳・紅葉狩(DVD付) (小学館DVD BOOK―シリーズ歌舞伎)









で。今月の「勧進帳」。
見る前から「吉右衛門さんの富樫が見たいんだもの」と、自分に言い訳w。
期待にたがわぬ、大変結構な富樫だった。最後、定式幕が引かれるときの型が、とても大きくて、富樫に惚れた・・・。
染五郎さんの義経も、品があって、若手の中では今、一番、義経がニンにあっているかも???と思った。
今月は、囃子もやや手薄な感じだったなぁ・・・。ま、モナコと平成中村座があるから、しょうがないんだけど。あ、11日に三響会をなさるってことは、お二人とも、モナコ???


昼の部は、芝翫さんの踊りがあるし、「竜馬がゆく」もあるので、通しで見たいと思いつつ、予定がハマらない・・・。

ちなみに。
「勧進帳」は、能「安宅」を七代目市川團十郎が歌舞伎にうつしたもの。
お能に遠慮して「勧進帳」という題にしたのかな?と思っていたら、実は、能「安宅」の小書に「勧進帳」があって、この小書をつけないと、山伏が全員で勧進帳を読むのだそうだ・・・。
それはそれで、見てみたい気もw。

それと。芝居の地で演奏される「勧進帳」は、素の長唄としても、大変な名曲だとわたしは思う。
比較的入手しやすいのは


「芳村伊十郎長唄全集12 助六・勧進帳」









で、本命は


 
このCDに収録されている、四代目吉住小三郎の「勧進帳」は、すばらしいと思っている。





あと、「安宅」や「勧進帳」に関係する本










これは、去年書店で見かけて買って読んだのだけれど、弁慶の装束や「勧進帳」とはどんなものなのか、などの解説が面白かった。





  

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